権利事件

【梅光学院大学 未払い賃金請求訴訟】

梅光学院理事会(本間政雄理事長)は、2016年度、教職員組合との団交に不誠実な対応を繰り返したあげく、本俸切下げを伴う制度改定や諸手当削減、退職金支給率の大幅引き下げなどを強行しました。
理事会は、2年前に職員を対象とした制度改悪を強行し、2015年に教員への適用を明示しました。これを契機に、学院民主化を求める教職員が組合を結成し、賃金切下げ・制度改定の拙速導入に反対し、制度改定に向けた労使協議を要求しました。しかし、理事会は、まともな対応をすることなく、上記の通り、賃下げを強行したのです。
2016年10月、10名の原告団が、山口地裁下関支部に、同年4月以降の給与について、制度改定前後の差額を未払い賃金として請求する訴訟を提起しました。2021年2月2日(火)、判決が言い渡されました。内容は、学院による一方的な給与規程改訂の合理性等を認めず、請求金額のほぼ全額の支払を学院に命じる勝利判決でした。2月5日(金)、九州私大教連、梅光学院大学教職組は、声明を発出しました(参照;声明等)。その後、理事会は控訴しなかったため、判決は確定しました。教職員組合は、判決確定を受け、全教職員に判決にそった賃金差額支払いなどを求めた要求は4月20日から団交が始まります。なお、2名の教員による第2次訴訟は、継続しています。

【梅光学院大学 不当雇止め無効確認請求訴訟】

この事件は、理事会に合理的な理由もなく雇止めにされた梅光学院大学教職員組合執行委員長・渡辺先生が、雇止めの無効等を求めて闘っている裁判です。
渡辺先生は、2011年に専門性や業績を見込まれて有期労働契約(3年)で採用されましたが、この有期契約は形式的なものであり、期間満了後は無期転換すると説明されました。ところが、2012年に体制が変わった理事会は、2014年、渡辺先生の無期転換化を反故にし、1年契約・更新ありにする旨通告しました。渡辺先生は、当初の約束と違うことに疑義を抱きつつも、「更新」が明記されていたことから、やむなく更新手続きを行いました。
その後、上記のとおり、教職員組合結成時に執行委員長に選任されて以降、学院民主化や賃金労働条件をめぐる様々な運動や取組の先頭に立ってきました。そして、2016年、理事会は、具体的な理由を示すことなく渡辺先生に対し、2017年3月末で雇止めすることを通告しました。この経緯から、渡辺先生に対する雇止めは、組合弱体化を狙った不当労働行為であり、事実上の不当解雇といえるものです。
12月22日(火)の証人尋問では、学園がなした雇止めの正当性のなさが浮き彫りになりました。裁判(地裁段階)は、3月16日(火)の最終弁論が終わり、6月22日(火)に判決言い渡しがあります。

【宮崎国際大学 未払い賃金請求訴訟】

この事件は、有期労働契約の外国籍教員・エドワード先生に対し、これまで契約になかった60歳以降の契約更新者の年俸を20%削減する規程を一方的に制定し、2016年から適用したものです。エドワード先生は、学園と交渉を申し出たりしましたが、子どもの修学費などのためやむなく契約更新に応じてきました。また、退職金規程の対象になっていないことや期限の定めのない労働契約教員より年俸水準が低い可能性があること、諸手当等を含む年俸としながら内訳が明示されていないことから、それらの開示や説明を求めて団交を繰り返しましたが、まったくまともな回答を行うこともありませんでした。
 そうしたことから、昨年2月、削減前と削減後の年俸差額を未払い賃金として請求する訴訟を始めました。現在(2月14日)までに弁論(法廷)を通じて準備書面等の主張を双方展開しています。学園は、エドワード先生の年俸水準等を優遇している、学園財政は厳しい、期限の定めのない労働契約教職員は60歳以降の賃金は50%減となっていることなどを主張してきました。裁判は、10月30日(金)に証人尋問が行われ、証人は原告・エドワード先生のみで、学園は証人申請を行いませんでした。しかし、裁判所は、3月19日(金)、原告・エドワード先生の請求を棄却する不当判決を言い渡しました。原告、弁護団は、判決文を検討した結果、4月2日(金)、福岡高裁宮崎支部に控訴を申し立てました。5月24日(月)、控訴理由書を福岡高裁宮崎支部に提出しました。

 

 


 

【宮崎国際大学 不当雇止め無効確認請求訴訟】

宮崎国際大学国際教養学部で環境科学などを担当しているジェームス先生は、2018年末、突然、現在の労働契約の期間満了(2020年3月)以降更新しないことが通告されました。学園は、通知後しばらくは、ジェームス先生や組合に対し、財政的問題であるとか、教務上の問題などを理由に挙げていました。ジェームス先生が昨年10月末に仮処分申立を行ったところ、学園は、大学が開校を指示した新科目(2科目)を2018年度に間に合わせなかった(ジェームス先生が拒否したと主張)ことが理由と主張しました。
しかし、実際には、2017年にジェームス先生が教員会議で上記科目開設を提案したところ、開催年度・期を決定することなく、開設することだけが決定されました。同大学では、次年度開講科目については、前年末前後に開講に向けた準備が各教員に指示されていました。ジェームス氏は、2018年2月頃に、突如、2科目の準備を指示されましたが、すでに海外への研究出張を予定していたこと、他の業務もかさんでいること、実験系科目であるため準備に相当な期間・労力が必要なことから、2018年秋に1科目、2019年春からもう1科目開講とすることになりました。にもかかわらず、大学は、2018年度になり、2018年秋からの2科目開講を指示しましたが、ジェームス先生は、物理的に対応できないこと、教育に対する責任から1科目は当初予定通り次年度からの開講とするよう申し入れたのです。
 裁判は、5月20日(木)に弁論準備が行われ、審理は継続しています。